最期のお手伝い

こんばんは☆
今日は雨が降ったり止んだりくもり雨くもり雨
もうすぐ春はそこまで、三寒四温、移動性高気圧、梅の花、花粉症、卒業式、お引越し…といった感じでしょうか音譜
昨日は旧友が、お仕事の都合でこの地名古屋を初めて離れ東京に行ってしまうという話しを聞いて、壮行会という名の飲み会をしてまいりましたビールとはいえ、この季節は重症な患者様が多く、昨日までお預かりしていたワンちゃんの入院管理でここ33晩ほとんど寝ておりませんので、目が3_3のような感じになっております叫び

また当院の患者さんでもある旧友が、こちらもつい先日にお仕事でドイツへお引越ししていきました飛行機
春はこういうお別れがよくあるので少し寂しいですね。。。
でも友達も皆新天地で頑張っているので自分も頑張ろうという心機一転な気持ちもありますがニコニコ

さて今日あった良い出来事を少しだけ?呟こうかと思います。

午前中の診察中に飼い主様が来られた時のことです。
先週の水曜日に亡くなられたうりちゃんという10歳のチワワさんの飼い主様でした。
この方とうりちゃんは開院して間もない頃から当院をかかりつけにしてくださっていた方でした。

そして1年くらい前から脳に障害があることが発覚して当院でずっと治療をしており経過は比較的良好でした。

その矢先の出来事でしたが、ある時突然心不全を起こして来院されました。
詳細な心臓検査を実施した結果、僧帽弁閉鎖不全症のACVIM Stage分類でStage Cでした。
このStage分類については説明するとかなり長くなってしまうので、今回は割愛させていただきますm(_ _)m
うりちゃんの病態について端的に説明させていただくと、
いわゆる弁膜症という疾患のせいで、
血液が心臓から肺に逆流を起こしており肺水腫(=肺に水が溜まっている状態)という大変危険な状況でした。

様々な治療を施して一旦はお薬で安定して良くなりましたが、徐々に悪化の一途でした。
(もちろん治療の甲斐あって良くなってもう4~5年経っても全然平気なわんちゃんもいるのですが、、、>_<)
その間にも夜中や明け方、日中と時を選ばずに調子を崩すのですが、
飼い主様と密にやり取りをして、自宅では安静時の呼吸数をカウント(心不全でなければ通常は毎分30~40回前後)していただき、何か異常があればすぐに連絡してもらい、すぐに対応ということを繰り返しておりました。
本当に飼い主様も熱心な方で、そのお蔭で今まで頑張れたのだと思います。

しかしながら、最期はICUでの治療も虚しくお亡くなりになりました星空

ここからは先週の水曜日の一幕です。

この日は当院は休診日でしたが、その日の明け方5:00頃に連絡がありすぐに診察しましたが、来院された時には相当状態が悪く、すぐにICUにてお預かりになりました。

その後、すっごく心配だけどどうしても大切なお仕事があるので行かなくてはいけないとのことでした。
大切なご家族の命をお預かりしたので、なんとしてでも回復させて自宅に返してあげたい、そう思いました。
しかしながら、時間とともに徐々に容態は悪化し、今にももうダメかという様子でした。
ですので、お電話にて飼い主様とは何度もやり取りをしていたのですが、やむを得ずお仕事を早退していただき、すぐに病院にきていただくこととしました走る人

ところが、帰宅には30分はかかるとのこと。
そして、その電話を切った後にうりちゃんは急変し、意識がなくなり、呼吸と心拍が止まって(=Cardiopulmonary Arrest; CPA)しまいました。

ここからが勝負です。

すぐに気管挿管し、心肺蘇生(CardioPulmonary Resuscitation; CPR)を開始しました。
近年ではRECOVERという動物における心肺蘇生のガイドラインがあり、学会で既に習得していたのでそれに基づき冷静かつ迅速に行いました。

自己心拍はすぐに再開(Return of spontaneous circulation; ROSC)しました。

『ピンポーン』

病院のインターホンが鳴りました。
今か今かとお待ちしておりましたが、、、
飼い主様が目に涙を溜めながらようやく到着ビックリマーク

不整脈が出ていたり、末梢の血圧が低かったり…とバイタルサインはメチャクチャでしたが、投薬と緻密な治療により、グングンと回復しました。

少し経ってから意識も回復し、飼い主様がすぐ傍にいることを認識して、起き上がろうとさえしました。
心の底からこみ上げてくるなんとも言えない感情がその場にいた皆にあったと思います。

(中略)

結局急変してから5時間もの奮闘の後、大変残念ではありますが、飼い主様の胸の中で静かに息を引き取りました。

病院としてできること、、、
動物が亡くなった後にはいつもたくさんのことを考えます。

クローバー長年付き添った動物との最期のお別れを可能な限り後悔がないようにお手伝いしたい。

クローバーどんな病気でも、どんな時間帯でも、飼い主様と病気と闘っている飼い主様のご要望がある限り、決して諦めることなくその状況と向き合いたい。

クローバーそんな中でも無理しすぎることなく、できればご家族といつも過ごしていたご自宅で息を引き取らせてあげたい。

クローバー動物はヒトと違う一面もあるので、明らかに無理な治療はしない。

クローバー最期は綺麗な元気だった姿に近い状態で、良い思い出として送り出せるようお手伝いをしたい。

まだまだ沢山ありますが、大原則はこれらだといつも心しております。

今日はご挨拶にみえて、
『先生とスタッフの皆様を含めて、ここの病院を選んで本当に良かったと思います。』
と言っていただきました。
それとともにこんな素敵なお手紙までいただきました。

これには溢れそうな涙を必死にこらえました(最近涙もろくて困ります汗)。

動物がお亡くなりになった後のお見送りの方法は多種多様で正解なんて決してないと思います。
そのご家族がいかに良い思い出としてお見送りすることができるかが大事なのではないでしょうか?
今回もしっかりとお話し合いをして、私が少しお勧めしたというのもあったのですが、
うりちゃんはご実家のお庭に土葬(藁の上にご遺体とお花と大好きだったもので敷き詰められ)され、その上に飼い主様が大好きな桜の木を植樹されたそうです。
そのお写真も拝見させていただきました。
こうしてすくすくと育ち、何年か後にうりちゃんの眠る大地に桜が咲いたら、微笑ましい思い出となることであろうことを願います。

これは後に知ったのですが、この飼い主様、なんでも某動物専門学校の先生をしていらっしゃる方で、実家は昔はブリーダーさんであったとのこと。
そしてその生徒の中には、以前私が勤めていた病院での同僚もいたとか。
色んなご縁があったのとともに本当に動物を愛していらっしゃるのだなと思いました。

以前にもお話ししたと思いますが、
どうしても治してあげることができない病気があり助けられないこともあります。
そんな中でもこうして感謝をしていただけるようにこれからも努めていきたいなと思います。
もちろん治るべき病気が治り感謝されることはありますが、それよりもこちらの方がより感慨深いことだと考えます。
これからもそういう仕事が少しでも多くできるといいなと心からそう思います。

この度はお悔やみ申し上げますこととともに、うりちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

それでは最近の寝不足を取り戻すべく、そろそろ寝ますねぐぅぐぅ

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