問題行動を防ぐ!|子犬と子猫の社会化としつけのポイントについて

子犬と子猫をお迎えしたときにまず考えなくてはいけないことが、社会化としつけです。犬や猫も人間と同様に大人になると思考が固まってしまい、若いときと比べて覚えたり慣れたりするのに時間がかかってしまいます。そのため、適切な時期に適切な方法で実施することがポイントになります。

今回は子犬と子猫の社会化としつけについて、最適な期間や具体的な方法などを解説します。

 

■目次
1.社会化の基本と適切な時期
2.社会化の具体的な方法
3.基本的なしつけ
4.ポジティブ強化の重要性
5.問題行動の予防と対処
6.まとめ

 

社会化の基本と適切な時期


社会化期とは、ほかの犬や猫とのコミュニケーションや生活するうえでの体験を通じて、周りの環境に柔軟に適応するための力を育む期間を指します。犬では3〜12週齢、猫では2〜7週齢が社会化期にあたります。その期間を過ぎてしまった場合、まったく何も覚えなくなるわけではありませんが、通常よりも慣れるのに時間がかかるため、根気よく付き合うことが大切です。そのため、小さなことから始め、ときにはおやつなどのご褒美を与えて、だんだんと慣れさせましょう。

 

社会化の具体的な方法


【子犬の社会化】
<人や動物に慣れさせる>

ご家族はもちろんですが、それ以外の人にかわいがってもらうことで、人が怖い存在ではないことを認識します。また、他の犬と触れ合うことで、動物とのかかわり方を学びます。こうした学びの場が少ないときには、パピークラスの参加もお勧めです。

 

<室内や屋外の環境に慣れさせる>

おうちの中で生活するときや外に出かけるときには、犬にとって刺激になるものはたくさんあります。屋内では、テレビや掃除機、チャイムの音に驚き、屋外では車や自転車、雷、花火の音に対して強い恐怖を感じることがあります。これらの音が犬にストレスを与える可能性があるため、注意が必要です。

 

<移動や留守番に慣れさせる>

社会化期のうちに車での移動やクレートの出入りに慣れておくと、移動のときに怖がりにくくなります。また留守番をさせる際は、最初は10分程度の短いお留守番から始め、だんだんと時間を延ばすようにしましょう。

 

【子猫の社会化】
<人や動物に慣れさせる>

猫は犬よりも神経質なことが多いため、怖がることもあります。そうした場合は無理にさわろうとせず、声かけ程度でとどめておきましょう。

 

<移動やお留守番に慣れさせる>

猫は基本的に室内で飼育する動物ですが、動物病院を受診するときや災害時にはキャリーに入れて移動する必要があります。そのため、子猫のうちからキャリーに入る習慣をつけておくと良いでしょう。猫は狭いところで落ち着くため、体のサイズにあったものを用意し、周りの視線を毛布などで遮ってあげるとより安心できます。

 

基本的なしつけ


子犬や子猫のうちに、以下のようなしつけをしておくことをお勧めします。

 

<子犬のしつけ>

・トイレトレーニング
・基本的な命令(お座り、伏せ、待て)
・リーダーウォーク

 

<子猫のしつけ>

・トイレの使い方
・爪とぎの適切な場所や置き方
・甘噛み防止
・引っかき防止

 

ポジティブ強化の重要性


しつけというと「叱る」イメージをもつ飼い主様もいらっしゃるかもしれませんが、重要なのは「褒める」ことです。たとえばトイレを覚えさせるとき、上手にできたら時間を置かずに褒めましょう。犬や猫は「排泄する」行動と「褒められた」結果を結び付け、「ここに排泄できれば褒められる」と学習するようになります。これをハズバンダリートレーニングといいます。また、褒める際には一緒におやつやフードを与えてもよいのですが、1日に与える量を超えないように注意しましょう。

しつけをする際にNGなのは、叩いたり乱暴に扱ったりする𠮟り方です。飼い主様との信頼関係にヒビが入る危険もあります。しつけができない際は黙って冷静に対処し、できるまで根気強く待ちましょう。

 

問題行動の予防と対処


社会化やしつけがうまく進まないと、以下のような問題行動を起こす可能性があります。

・分離不安
・過度の吠え・鳴き声
・攻撃行動
・破壊行動

また、こうした行動が起こってしまった際は、まず原因を探り当てることが重要です。たとえば家の前に犬が通ったときに吠えてしまう場合は、以下のような対策を行いましょう。

・窓から犬が見えないようにする
・少しずつ他の犬に慣れさせる

問題行動は原因によって対処法はさまざまなため、ご自身で判断せずに獣医師までご相談ください。

 

まとめ


社会化やしつけは、犬や猫と人間が健康で安全に暮らすうえでとても重要です。社会化期であっても、子犬や子猫は一度教えただけでは覚えてくれないので、根気強く継続的に教えることがポイントです。

当院では名古屋市名東区のinthedogと連携し、より専門的な知識があるドッグトレーナーからアドバイスをいただいたり、不定期に院内セミナーを開催したりしているため、お困りの際はぜひ当院までご相談ください。

 

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